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イベントレポート(~2014年度)

2011年12月12日

<2011.10.21-22開催>第2回ハイ・サービスミーティング

10月21日(金)、22日(土)の2日間、「ハイ・サービス日本300選」受賞組織の経営者等で組織する「300選クラブ」は、神奈川県葉山町の生産性国際交流センターで第2回ハイ・サービスミーティングを開催しました。両日は、業務の革新やサービスのイノベーションなどによって、顧客満足を向上させているサービス産業の経営者の方など約120人が参加し、サービス産業の課題について議論しました。初日は、関事務局長の開会挨拶に続き、「高齢社会におけるサービス革新」をテーマに、ピュア・サポートクラブ代表の小山敬子氏が講演しました(モデレーター;赤松幹之・産業技術総合研究所ヒューマンライフテクノロジー研究部門長)。

小山 敬子 氏 赤松 幹之 氏

 

ピュア・サポートクラブでは介護老人保健施設の名称を「おとなの学校」に変え、介護スタッフが音読や計算などの授業を行う学校生活方式のリハビリを行っています。小山氏は「高齢者は自己肯定感が格段に落ちるので、間違いを正さず、ひたすらほめることが重要だ。『ほめる、評価する、励ます』の前向きな対応によって生活意欲や自立意識が向上する。高齢者は学ぶことが好きであり、学ぶと元気になる。お客様が元気になればスタッフも元気になれる」と主張しました。

次いで、「21世紀の求められるサービス産業の像」をテーマとしたパネル討議が行われ、新村猛・がんこフードサービス専務取締役、中畠信一・喜久屋代表取締役社長、谷島賢・イーグルバス代表取締役社長の3氏が、モデレーターの内藤耕・産業技術総合研究所サービス工学研究センター副研究センター長の司会進行で議論しました。

 

新村 猛 氏 中島 信一 氏

 

谷島 賢 氏 内藤 耕 氏

 

東日本大震災で学んだこととして、中畠氏は、「大震災による自宅待機や在宅勤務で、ワイシャツやスーツをしばらく着なくなり、都心の店舗ほど需要が減ったが、クリーニング後にそのまま衣服を保管するインターネットのサービスはむしろ増えた。新しい価値をつくっていくことの重要性を認識した」と述べました。

谷島氏は、「交通手段もお客様の選択になる。運転手が親切で丁寧に教えてくれる交通手段が選ばれる。需要が落ちた震災後の4~5月は運転手のサービス訓練を徹底的に行った」と語りました。

新村氏は、「関東の従業員を、できるだけハイサービスを提供しているがんこの店に集中配置し、サービスを学んでもらった。鮮魚については全部セントラルキッチンで加工することにして、調理師にセントラルキッチンで鮮魚の調理技術の集中的なトレーニングを行った」と説明しました。

内藤氏は、「ハイ・サービス企業は、大震災による大きな需要変動に対応し、次の成長戦略のアクションをとりはじめている。固定費を変動費化する組織力と、お客様に満足いただける品質と効率の同時追求。日々の地道な生産性向上の取り組みが、結果として大きな需要変動に対応できる強い体力をつくることがわかった」と議論をまとめました。

これから求められる、良いサービス企業については、「リスク(不確実性)は常に存在している。リスクをリスクとして考えない会社、どんなリスクがあっても対応できる会社が生き残る」(新村氏)、「とってつけたような社会貢献ではなく、会社の経営活動そのものが自動的に社会貢献になる仕組みをつくれる企業が21世紀型の会社であり、良い会社だ」(中畠氏)、「良い会社とは企業目的に社会への貢献を明確にうたっている企業だと思う。地域が良くならないと会社も良くならない」(谷島氏)といった意見が出されました。

 「サービス品質管理と多店舗展開」をテーマとした講演(モデレーター;曽根伸二・ヴァイタス代表取締役社長)では、とんこつラーメン店の多店舗展開を行っている「一蘭」の吉冨学代表取締役社長が、同社の「一寸法師戦略」(弱者が強者に勝つ方法)は「専門化」(ナンバーワンになれるカテゴリーを選ぶ、メーン商品以外は排除する、自社の品質を徹底的に追求する等)、「差別化」(競争のない世界を創造するブルー・オーシャン戦略、整合性・一貫性のある差別化、五感に訴える等)、「物語化」(歴史や秘伝、ネーミング、希少性等の物語を創造する)の三つに特徴があると説明しました。

 

曽根 伸二 氏 吉冨 学 氏

 

同社は企業理念に、従業員の心を大切にして幸福度を高めることや、人間性を高め人間成長を求めていくことを掲げていますが、吉冨氏は「あらゆるリーダーや従業員は仕事ができるだけではなく、自己研鑽に努め、心を高め、すばらしい人格をもった人にならなければならない」と述べ、人間性を最重視する経営を目指していることを明らかにしました。

 夜には、300選クラブ顧問 村上輝康氏(野村総合研究所シニア・フェロー)から初日の振返りと乾杯挨拶の後、立食懇親会に移り、幅広い交流が行われました。

2日目の午前中は4会場に分かれ、「サービス生産性革新に向けた集客戦略」「サービス生産性革新に向けた人員シフト・多能工化戦略」「サービス生産性革新に向けたサービスプロセス変革戦略」「サービス生産性革新の工学的アプローチ」のテーマ別分科会討議が行われました。初日の全体会合とは雰囲気も変わり、各会場で20-30人程度に分かれての会合となりました。それぞれパネラーからの報告を受けた後、少人数による意見交換が行なわれました。
 
☆セッション1
 「サービス生産性革新に向けた集客戦略」
 
パネラー 谷口とよ美(リブネット)
 

萬野和成(萬野屋)

モデレーター 渋谷行秀(MS Consulting)

 

☆セッション2 

「サービス生産性革新に向けた人員シフト・多能工化戦略」  

パネラー 澁谷基之(一の湯)
 

福島範治(鹿沼グループ)

 

増田かおり(マミーズファミリー)

モデレーター 谷崎隆士(近畿大学サービス工学研究センター)

 

☆セッション3

 「サービス生産性革新に向けたサービスプロセス変革戦略」  

パネラー 嶋田喜明(喜久屋)
 

福嶋登美子(ブリリアントアソシエイツ)

 

野村政弘(ネットオフ監査役)

モデレーター 田嶋雅美(フランチャイズアドバンテージ)

 

☆セッション4

 「サービス生産性革新の工学的アプローチ」  

パネラー 友田健治(トワード物流)
 

原田英明(デリコム)

 

山川 朝賢(アイデイーズ)

モデレーター 蔵田武志
  (産業技術総合研究所サービス工学研究センター)

 



2日目午後には、いずれも経営トップの方による講演が行われました。
「顧客目線で金融サービス革新」と題して大垣共立銀行頭取の土屋 嶢氏からご講演をいただいた後(モデレーター:野澤仁太郎・富士ソフト執行役員)、引き続き「おもてなしの心~老舗旅館のおもてなし改革~」と題して加賀屋会長の小田禎彦氏より、お話をいただきました(モデレーター;一條達也・一條旅館代表取締役)。  

 

土屋 嶢 氏 小田 禎彦 氏

 

ダイヤモンド社の顧客満足度調査(2005)や日経新聞の地域金融満足度調査(2006)で1位に輝き、各種の先進的な顧客サービスを業界に先んじて導入してきた大垣共立銀行と、「プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選」で31年連続総合日本一を続ける加賀屋の2つのベストプラクティス事例、そしてそれを実現させるための様々な創意工夫は、参加された皆様の「知」であり「モチベーション」につながったことと思われます。

最後に、300選クラブ会長・松井忠三氏(良品計画代表取締役会長)から、「これからはハイ・サービス日本300選受賞企業にとどまらず、優れたサービス提供をしている同志の皆さんにも広く参画していただき、『ハイ・サービスクラブ』としてより拡大させ活動していきましょう」と挨拶があり、閉会しました。