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【連載】CS向上を科学する

2019年6月6日

【CS向上を科学する:第75回】4UPステップでサービス事業をステージアップする~6つの壁を4回越えるサービス改革~

 


 

松井サービスコンサルティング
代表/
サービス改革コンサルタント
松井 拓己

 

 

以前、サービス改革でぶつかる6つの壁を紹介しました。それは「建前の壁」、「顧客不在の壁」、「闇雲の壁」、「実行の壁」、「継続の壁」、「情熱の壁」です。サービス改革には、これらの壁を乗り越える工夫を組み込む必要があります。本コラムで取り上げてきたサービスの本質論の観点で、これらの壁を乗り越えるためのポイントを紐づけると次のようになります。

・顧客不在の壁は、事前期待の的を見定めて乗り越える
・建前の壁は、サービス事業シナリオを描いて乗り越える
・闇雲の壁は、サービスプロセスをモデル化して乗り越える
・実行の壁は、共創型サービス人材と組織を育成して乗り越える
・継続の壁は、価値ある成果実感を積み上げながら乗り越える
・情熱の壁は、信念を原動力にして乗り越える

ただし、サービス事業をステージアップするには、6つの壁を1度乗り越えるだけでは不十分です。壁を乗り越えながら、取り組みをスパイラルアップしていく必要があるのです。改革の糸口を見出し、変化を確信に変えて、仲間を増やしながら、新たなサービス事業の姿を創り上げていくのです。

しかし、単にスパイラルアップしろと言われてもどうしたら良いか分からないものです。そこで、スパイラルアップの段階を4つに整理しました。これを「4UPステップ」と呼んでいます。つまり、6つの壁を4回乗り越えることで、サービス事業をステージアップするのです。その4UPステップの概要は次の通りです。

 WAKE UP
スモールスタートして改革の道筋を立てながらコアメンバーの本気に火を付ける。まずはコアメンバー自身が6つの壁を自分たちで乗り越えるステップ。
 TIE UP
コアメンバーが周囲の仲間と一緒にタッグを組んで実践拡大して、仲間と一緒に成果を生む。コアメンバーが仲間と一緒になって6つの壁を乗り越えるステップ。
 SCALE UP
前向きなミドルマネジメントの組織の中で徹底的に実践して取り組みを全体に波及させていく。ミドルマネジメントと連携して、組織として6つの壁を乗り越えるステップ。
 BUILD UP
誰かの旗振りに頼らなくても事業として当たり前に優れたサービスがつくりとどけられるように、しくみに組み込む。事業のしくみで、6つの壁を乗り越えるステップ。

実際にサービス改革を進める際には、「6つの壁×4UPステップ」のマトリックス表を、改革推進のガイドマップとして活用しています。サービス事業のステージアップを阻む6つの壁の正体を理解し、それを乗り越えるポイントを心得て、4UPステップを踏むことが、着実にサービス改革を前進させる道しるべになれたら幸いです。

加えて、直近のコラムで取り上げた「見つける力」「築き上げる力」「確信に変える力」「壁に立ち向かう力」は、この4UPステップを駆け上がるための力として紐づけることで、取り組みの加速や拡大にお役に立つのではと思います。

「継続は力なり」という言葉がありますが、サービスにおいては、ただ単に取り組みを継続するだけでは、事業としての力が高まっていないことが少なくありません。継続を力に変えられるようなサービス改革のポイントとして、今回は直近のコラムのポイントを再整理させていただきました。

(当コラムの読者の皆様にご報告です)
いつもCS向上を科学するコラムをご覧いただいて、誠にありがとうございます。読者の皆様に支えていただき、連載を続けてくることができております。本当にありがとうございます。
この度、著書「日本の優れたサービス」の続編を書かせていただけることとなりました。「日本の優れたサービス~選ばれ続ける6つのポイント~」では、サービスの本質論で、第一回日本サービス大賞の受賞事例をひも解かせていただきました。続編は、第二回日本サービス大賞の受賞事例を、サービスの内容にとどまらず、そのサービスが生まれた背景のサービス改革ストーリーにも着目してひも解くことで、壁を乗り越えるサービス事業変革の勘所を見出そうという内容になっています。「6つの壁を乗り越える」という考え方の続編として、今回のコラムでとりあげた4UPステップやサービス改革の4つの力についても紹介させて頂いています。是非、みなさまの取り組み推進の後押しになれたらという思いでおります。もし宜しければ、ご覧になっていただければ幸いです。そして、引き続き当コラムを応援いただければ幸いです。これからもどうぞよろしくお願いいたします。

 

※参考書籍はこちら
【新刊】日本の優れたサービス2~6つの壁を乗り越える変革力~
7月初旬発売予定です!

【既刊】日本の優れたサービス~選ばれ続ける6つのポイント~

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<筆者プロフィール>
  

 


 松井 拓己 (Takumi Matsui)  
 松井サービスコンサルティング  
 代表
 サービス改革コンサルタント/サービスサイエンティスト

サービス改革の専門家として、業種を問わず数々の企業の支援実績を有する。国や自治体、業界団体の支援や外部委員も兼務。サービスに関する講演や研修、記事連載、研究会のコーディネーターも務める。岐阜県出身。株式会社ブリヂストンで事業開発プロジェクトリーダー、ワクコンサルティング株式会社の副社長およびサービス改革チームリーダーに従事した後、松井サービスコンサルティングの代表を務める。
著書:日本の優れたサービス~選ばれ続ける6つのポイント~(生産性出版)
         https://www.amazon.co.jp/dp/4820120654

▼ホームページURL/サービスサイエンスのご紹介
   http://www.service-kaikaku.jp/