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【連載】サービス産業の業務仕組み化

2018年3月5日

【サービス産業の業務仕組み化:第3回】




(公財)日本生産性本部
主任経営コンサルタント
鍜治田 良


 

業務仕組み化の軸は企業理念

1. 業務仕組み化の軸は企業理念

  企業理念を軸として業務仕組み化を進めないと業務基準書すら完成しません。なぜなら、良し悪しを判断する軸がないと、基準となるサービスや業務のやり方を全社で合意できないからです。お客様、ひとり一人、好き嫌いが異なります。そのため、何か標準的なサービスや作業のやり方に統一しようとすると、必ず社内から異論が出て統一できません。仮に強引に合意をはかったとしても、納得がいかないと、現場で実行されることはありません。そのため、サービスや作業のやり方の良し悪しを判断する軸が必要となります。それが企業理念になるのです。企業理念に照らして、どのようなサービスを提供するべきなのかを考え、そこからあるべき業務のやり方を決め、業務基準書として書面に落としていくのです。 

2. 業務基準書の別の意味

  企業理念には、使命・存在意義、あるべき姿・目標、信念・価値観、行動指針・行動規範といったことが含まれています。これらは理想や目指すべき状態を示すもので、具体的な仕事のやり方を示すものではありません。そのため、日常の業務とのつながりを見出すことが難しいでしょう。しかし、顧客側から見ると、その企業の姿勢は従業員の行動を通して知ることになります。広告でどんなに素晴らしいことを語っていても、買い物の際に現場の方がそれに準じたサービスを提供できなかったら顧客は企業の広告を信用しません。つまり、企業理念を唱和したり、広告などを使ってアピールするよりも、企業理念に沿った行動を従業員がすることの方が企業の姿勢を顧客に示すことができるのです。企業理念を仕事のやり方に具体化したものが業務基準書とも言えるでしょう。

3.企業理念の理解と咀嚼

  企業理念を業務基準書作成時の判断基準に使うためには、企業理念についての理解を深め、咀嚼する必要があります。なぜなら、企業理念は抽象度が高いからです。企業理念を深く理解し、咀嚼する必要があります。たとえば、企業理念として「お客様の生活を豊かにする」といったことを掲げている企業があります。この企業理念そのものには、豊かにする方法などは言及されていません。その手段は無数にあります。便利なサービスで豊かにすることもありますし、安いサービスを提供して豊かにするということもあります。どのように豊かにしていくのかを具体化しないと業務の判断基準にするには難いのです。 

次回からは企業理念の理解や咀嚼のしかたについてお伝えしていきます。

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<筆者プロフィール>
    


 鍜治田 良   
 (公財)日本生産性本部  
 主任経営コンサルタント

製造業の改善、管理手法をサービス産業のオペレーション改善に活かし、サービス産業の生産性向上の支援を行っている。食品小売・薬局・ドラッグストア・通信販売会社などを支援している。
        

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