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経営者の声

2015年11月17日

株式会社沖縄教育出版 代表取締役会長 川畑 保夫 氏

「人を大切にする経営」
 

社長業とは何か
経営者は、社長業を何のためにやり、何故やりたいと思ったのか、そこを最初にしっかり問わないといけません。どのような事業にしていきたいかよりも、もっと本質的な部分です。そこが1番大切になるのではないかと思います。では、社長業とは何かという事ですが、社長業は人を大切にする、職員がこの会社で働いて幸せを感じ、働く事を誇りに思い、月曜の朝に会社に行くのが楽しくて仕方ない、仲間と一緒に切磋琢磨しながら仕事をする喜びを感じて欲しい。そして職員の家族や身近な人がまず幸せになって欲しい。それが社長の仕事なのかと感じます。

自愛の種を播く
ある日本の若者が「本当に幸せなのか?」とマザーテレサの所へ行った時に、彼女は「あなたはすぐ日本に帰りなさい」と言いました。日本人はモノには飢えてないかもしれないが、愛に飢えているのではないかと。モノやカネの時代ですが、1番大切なのは心と愛情なのです。そのモノとかカネは、満足はしても幸せにはしない。マザーテレサが言いたかったのは、「自愛の種を蒔く」ということです。最高の愛というのは、お母さんが子供に対して与え尽くすのと同様に、自愛の種を播く。マザーテレサが言ったのは手へんに順番の「播く」。播く順番がありますという事なのです。どこから播くのか?遠くの偉い人から、遠くの色々な人から播くのではなく、1番大切な身近な自分の連れ合い、子供達、家族から、そして毎日一緒に働いている仲間に播こうという事です。

人間力を高める
企業の自己資本比率を高めるのも大事ですが、決算書、財務指標に表れない「人」の自己資本比率を高める。そうすれば大変な時があっても、会社や仲間を愛し、みんなが団結して一生懸命困難を乗り越えていくことが出来るのではないでしょうか。そのためには常に「考える」、「感じる」、「感謝する」、「人間的に成長する」という人材育成。人が育つ。人を育てるのではないのです。ではどうやったら人間力が付くのかというと、人間は自分の事が一番わからない。経営者は事業をやるだけが経営ではないです。自分で自分の事を経営するのが経営者なのです。常に考える、深掘りをしていかないと、広げようと思っても広がらない、深く穴を掘っていけば自然に広がるのです。

教えない教育
教えない教育を常に考えて、失敗を体験させる事です。人間は失敗するから苦悩するし成長するのです。教えない教育は時間がかかるのですが、人が自ら育つのです。目に見える所は教える事が出来ます。でも、目に見えない所が大切な訳です。生きる力、考える力、感じる力、感謝する力。それが人間力です。人間力を高めていけば人が育ちますし、そういう人達の集団になれば会社経営は良くなります。

組織風土
会社で1番大切な事は、組織風土です。素敵な人生を歩んでいる人達の集団、そこにいたら全然空気が違う。明るくて元気で生き生きハツラツ楽しく仕事をしている。仕事が楽しくて仕方がない。「どのようにしたらもっといい朝礼をやれるのですか?」とよく聞かれます。その前に朝礼の目的は何なのか?からスタートして、その目的に合った朝礼をされたらいいのです。理念とは目的、本質ですから。その目的の追求をしっかりやれば、結果は後から付いてきて、目標は達成します。幸せな職員が目的をしっかり持って、その人達がお互いに切磋琢磨して厳しいけど楽しい。仕事のもう1つの作品は、共に働く仲間です。

感謝の反対は・・
「川畑さん、感謝の反対は何だと思う?」、私が親しくしている精神科のお医者さんがこう言いました。何かしてもらった時はありがとう、当たり前の事にもありがとう、もっと言うと、逆境に遭った時ほどありがたいという。過去の事実は変えられなくても、意味は変えられます。いい経験だ、面白くなってきたなど、逆境で人が育ちます。感謝の反対は「嫉妬」です。嫉妬は全てを破壊します。だから、職場でお互いが「ありがとう」が一杯なら感謝する集団になれるわけです。「あなたの仕事の目的は何ですか、あなたは何の為に働いているのですか」と聞いた時に、日本人はおそらくお金のためなどという事を一番に持って来ないでしょう。休みが多い、給与が多いために働いている人の仕事が楽しいはずがないし、その人の人生が楽しいはずがないのです。じゃあお金は有り余る程あって、仕事も何もしないでいいといったら幸せなのでしょうか。

幸せと満足の違い
幸せと満足は違うという事です。人は1人では生きていけないです。寄り添い、励ましあったりする人がいます。まずは身近な所から、家族の仲が良い、それが一番幸せではないでしょうか。月曜の朝職場に行って仲間に会って元気になる。自分が何かあった時は、お互い様だからと安心して休めたり、働いたり出来る。そういう職場を作れば、売上目標は必要無いです。中には経営計画書すら無い所があります。「報・連・相」が無い所もあります。それはそういう人達の集団になれば、ルールより人間の方がもっと大切じゃないですか。企業倫理、倫理は愛なのです。身近な愛。法律というのは最低限の事で、そして道徳。ですからモノやお金では人は幸せになりません。満足はすぐ忘れます。お給料が上がり、休みを貰えて嬉しい、それは続きません。でも感動は一生忘れません。あの時に私にかけてくれたあの一言が私を元気にしてくれた。そのおかげで今もこうして頑張っていられる。特別な事でも何でもないのです。満足レベルの仕事をしていたのでは、日本ではいい仕事はもう出来ません。満足レベルとは、サービス品を付けたり、値段を安くしたり、期日通り納品することであり、お得意様と深い絆を持てる感動レベルの仕事にはならないのです。

人間力は感動レベル
私どもの会社はもう15年も20年も家族のようにずっとお付き合いしているお得意様がたくさんいます。「あなたに会いたいから沖縄に来たよ」と会社にお得意様が訪ねてくださいます。人間力は「満足レベル」ではありません。感謝とか「感動レベル」です。トップが引っ張っていく会社は、トップが優秀で頑張っているのになかなかうまくいかないことがあります。経営コンサルタントの凄い人を連れてきて、その人が決めた事をみんなでやるというのは殆ど失敗します。現場がお客様の事を一番理解し、現場が会社を変えて行きます。トップと現場の間に壁がない、何でも言える、1日楽しく仕事が出来るという組織風土はどうやったら作れるのか。テンションではなくモチベーションを上げるのです。お客様の前に、まずは職員同士の「ありがとう」がある、そしてその前に自分の家族、身近なところこそ、凄く大切です。また、実際に体験させる事が大事です。体験をして失敗して、その中から先輩を見て、ああすればいいんだと自分から先輩に聞きに行くとか、凄く大事なのです。そこが成長です。

いい事を考えればいい事が起こる
最後に私が好きな言葉を2つ紹介します。「いい事を考えるといい事が起こる」。悪い事を考えると悪い事が起こります。あっち行こうと思うからあっちに行くのです。これから方向が良くなっていくだろうと考えてください。いい事を考えたらいい事が起こります。もう1つは、「主体性が自分にある」という事です。人生が素晴らしかったら自分のお手柄、素晴らしくなかったら自分の責任です。働くのが嫌なのは上司のせいではなく、自分の責任です。主体性が自分にあるのです。

 

 
 (「SPRINGシンポジウム2014 in高松」にて)