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SPRING幹事より

2014年1月15日

富士通株式会社 相談役 秋草 直之 氏 (SPRING代表幹事) 年頭のご挨拶

~SPRING代表幹事より年頭のご挨拶~

 

皆様には日頃より、SPRINGの活動にご参画・ご支援賜りまして、誠にありがとうございます。年頭にあたり、今後のサービス産業進展の動向と、それを支えるSPRINGの活動について、所感を述べさせていただきます。

サービス産業生産性協議会(SPRING)は、サービス産業の生産性向上に役立つ経営革新ツールの提供や有効な知識の場づくりを目的に、産官学が連携して取り組む共通のプラットホームとして2007年5月に設立されました。サービス産業は日本のGDPの7割を占め、この分野の生産性向上とイノベーションの達成は経済成長の重要な課題であり、ダイナミックな成長を支援する活動は第二段階に入ったといえます。

「ハイ・サービス日本300選」の選定や先進的な取り組みの普及、JCSI(日本版顧客満足度指数)の開発などの個々の成果は出ています。この成果をより多くの人に理解してもらうために、SPRINGやJCSIの認知度をもっと高めて、一つのコンセプトとして見せていく必要があると感じております。

昨年6月に発表された政府の「日本再興戦略」において、「サービス産業生産性協議会を国民運動として再構築することとし、来年度中に、活動参加企業数を10倍に拡大しつつ、サービス産業の高付加価値化に向けた人材育成と経営支援を本格化させる」ことが明記されました。一つの大きな目標が提示されまして、その目標を達成する活動を積極的に推進する所存でございます。

東京オリンピック誘致の話題もあり、「おもてなし」をサービスととらえる風潮があります。しかし、日本ではごくあたりまえの文化・習慣であり、それだけではビジネスモデルとは言えません。おもてなしは、本来様々な経験則に裏打ちされた付加価値の高いサービスとして差別化していくことで初めて確固たる地位を築けると考えています。

そのためには「サービス商品」を売るという発想が必要です。日本では「サービスはただ」という感覚が根強くありますが、提供したサービスに対して正当な対価を得る仕組みつくりが一層重要になってきます。

例えば、「引越」は以前には時間と人数で見積っていましたが、現在は荷造り・開梱の仕方、引越し前後の諸々の作業等を分解して商品化することにより、「引越サービス業」という新しい産業となりました。新サービス商品が生まれることにより、当然、雇用も創出されました。

また、今でも競争優位を持っている日本の伝統文化から学ぶべきこともたくさんあります。350年以上も続く、京都の祇園などにある「お茶屋」は、店をサービス提供の“場”と捉え、料理は直接提供せずに場所を貸すビジネスモデルを続けています。「お母さん」と呼ばれる経営者は、来店客の目的や好みを考え、どの芸妓・舞妓を呼ぶか、どの料理屋の仕出料理を調達するかなどを決め、その“場”に最適なサービスを組み合わせて提供しています。

これらの産業のサービス化やサービス提供の“場”の考え方はコンピューターの世界、富士通でも例外ではありません。サーバーというプラットフォーム上に保守・メンテナンス・教育・運用、アプリケーション開発等数多くのサービス作業が載っています。これらを分解することにより商品化、メニュー化して対価を頂戴しております。現在では当社の売上の半数近くはサービス関連商品であり、これにより4~5万人の雇用を創出しています。

一方、ウォール・ストリート・ジャーナルによると、LCC(格安航空会社)も注目されています。それは従来型航空運賃(搭乗に係る諸々のサービスを一括販売)から、サービスを極力簡素化した座席料金とそれ以外のサービス商品を様々な要素で分解・有料化し、選択できる運賃体系に変えた点にあります。この販売方法で、座席料金以外の売上規模は全世界で2兆7千億円に達し、新たな商品として切出すことでも需要と雇用が生まれました。

最後に、今年は地域の活性化にも注力したいと思います。昨年11月にSPRINGシンポジウム九州を開催しましたが、2月に四国と東北、3月に関西、2014年度は全国8か所でシンポジウムを開催する予定です。地域の優れた経営者やリーダーとの交流を通じて、学びの場づくりを推進していきます。

また、サービスに係る優良事例を幅広く集め、新しい時代にふわさしい評価軸のもと、優れた企業や団体を顕彰することも考えていきたいと思いますので、何卒ご期待いただきたくよろしくお願いいたします。

 

秋草直之 氏(サービス産業生産性協議会代表幹事)・談

 

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